2022.4.13

ひとりでハル・ハートリー週間を開催している。『林檎とポラロイド』を観に行ったときヒュートラでシネマメンバーズの広告が流れてきて、女の子が気持ちよさそうに踊っていて、絶対に好きな映画だと思った。というか、映画自体がどんなに好みのストーリーではなかったとしても、その踊りのシーンとエリナの存在だけで絶対に好きになってしまうと確信した。案の定好きになった。

意志が強くて他人には流されず、じぶんをコントロールできなくなるほど好きなものがあり、アンニュイな目線をしているボブのキャラクターが好きだ。エリナはまさにそうだったし、『クラッシュ』のホリー・ハンターも一目惚れだった。

 

昔の映画をいいと思ったとき、それを誰かに伝えたくなったとき、その映画で「誰か」が傷つかないかということを気にしてしまう。その映画を好きだということも憚られてしまう。最近そういうことがよくあって、だから『シンプルメン』が好きとも『クラッシュ』が好きともほんとうは言わないほうがいいのかもしれなくて、だから、わたしはエリナみたいな子が大好きです。ほんとうに好きです大好きです、とだけ言うことにする。『愛、アマチュア』は金曜日のご褒美にすることにする。

 

 

いいところばかりだけれど、これだけは許せないという点が許せない環境にいて、この先数年間のことを考え憂鬱になる。誰かが「ハラスメントの本質的な問題を理解しようとせず、『〇〇ハラになっちゃう』というひとが多い」と言っていて、ほんとうにそうだと思った。じぶんは気にしている、気をつけていると思っていたって、その問題を直視せずにいたらいつまで経っても抑圧し続けるだけだ(でももちろんそんなことは言えない。自分ひとりの将来をまず守らなければならないと思う、せめて1年は)。