2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

桃その2

夏に読みたかった桃についてのことば 桃果の腐敗しやすさのことを考えると胸が一杯になって、にがい胃液がこみあげて来て、気持が悪くなってしまう。指に触れられただけで、指の腹の圧力で押れた微かなへこみから、まるでその指に付着していた菌におかされた…

2020.11.25

前回、短歌では死と水面が近いと書いたら、ナルキッソスからきているんじゃないかと教えてくれたひとがいて、納得するきもちより先にそれを思いついて教えてくれるひとが近くにいることにすっかり嬉しくなっちゃった。わたしなんかはオフィーリアを思い浮か…

2020.11.13

いつも同じ悪夢にうなされる人は、その夢を映画に見立て、もし自分がシナリオライターならどんな結末を選ぶのかを考え、脚本を書くといいらしい。次の段階としては、どんな夢でもいいから夢を見たら、その夢の中で、「今、自分は夢を見ているんだ」と意識す…

反出生その2

今朝は歯列矯正の調整。早く着いたのでコーヒーを飲んでる。私のほかにお客は仕事をしている男性がひとり。慣れない街のカフェで座って何か飲むとか緊張するなあ。夕方はインフルエンザの予防接種。今日から冬というわけ。 — 川上未映子 Mieko Kawakami (@mi…

『カミーユ』/『リヴァーサイド』

きのう夜眠れなかったので歌集を読んでいたら余計に目が覚めてしまったよ あしあとにつきのひかりがしみてくるここをすぎればわたしのきしべ 犬の死骸に肉と土とが崩れあう夏。いつまでも眼だけが濡れて 追うというより追いつめてしまうから琵琶湖に赤い月が…