2020.9.9

アプルミュ ピ穴 ピエボナ

お友だちたちが使っているおもしろい略語

 

そんな程度の事をしかも他人に意地悪でされたくらいで、なんで、そんなにひ弱く落ち込むのだ。私なんか産みの母にはもっと気のきいた意地悪を何十年もされ続けていて、しかも母にはひとかけらの悪意もなかったのだ。私が我慢してどこへも行かなかったから、と親戚は褒めた。が、母は一刻も早く私に死んで欲しかっただけだ。私を見たくなかった。私が生まれた時からずっと見たくなかった。だから本当に見ないで済むようにして上げたのだ。

___笙野頼子『母の発達』

母と娘のことを描いた物語はどんなものでも興味深いなと思ってしまう。真面目なところを引用しただけで『母の発達』は全体を通して読んだらぶっ飛び小説という感じで面白い。読書メーターで「母娘の物語は好きだけれど自分には合わなかった」というひとがいて、多分辻村深月の『朝が来る』とか湊かなえの『母性』とかそういう重いのを想像していたのかな、わたしもこれらはとても好きだったけれど今この重さで書かれたら多分本気でうつになってしまうので『母の発達』くらいぶっ飛んでいてちょうど良いなと思います。母が大回転して終わるとかどういうことなの。

どして、あたしがみっともない真似をすると恥をかくことになるのよ、かあさんが。

そりゃあ、母と娘を一体化して考えるからでしょ。なにしろ、ほら、自分の肉体の一部として実際に子宮のなかにいて、文字通り、比喩でもなんでもなく、と言うより直喩的に、自分の肉体の一部だって思ってるわけよ、子供のことを、母親ってものは。子供に対しての、他者性を獲得していないわけだからね。だから、娘がみっともない真似をすると自分が恥しくなるんでしょう。

___『小春日和』金井美恵子

 

高校生のころから全然そういうテーマじゃない小説読んでいても親子関係のところだけ書き出してしまう癖があって、ブログ始めてすぐのころまとめてみたのだけどなんか自分の執念みたいなもの感じた。

励ましのコラージュ -

 

市の図書館が所蔵していない瀬戸夏子の歌集見かけて買うか迷ったけれどとりあえず保留。でも本(特に歌集はそうじゃない?)って欲しいときに買わないと手に入らなくなるものもあるって最近実感しているのでむずかしいね、古本屋で見つけられればいいけれど図書館にも古本屋にもないものはどうしたら? 国立国会図書館?(この流れをここでやるのは2回目)