2021.8.29-2(『独特な人』)

 

 

『独特な人』を観に行った。忘れないうちにメモ書き。脚本はそれを作る作家さんがいると言っていたのでどこからどこまで絵音くんの考えなのかがわからないのだけど、「作者と作品を切り離」して考えろと『独特な人』についても言うのでしょうか、第一回公演は観ていないけれど、全て絵音くんの心のうちなのかなと思ってしまう。心のうちであって欲しいと思ってしまう。もっと暗いの期待しちゃっていた、ニュートラルな感じがしたので、だから毎回観にいかなくてはならないと感じさせるのだろうね。毎回違うから。

シリアスパートのドラマみたいな映像がいちばんわかりやすかった。夜行秘密の曲ばかり使っていたし、しかも失恋の曲ばかりで、絵音くんが夜行秘密にストーリーをつけるならばこんな感じになるのかなと思った(カツセマサヒコの書いたものは読んでいないし、読む予定もないけれど)。ふたりが打ち解け始めてすぐにチューリップが始まったので、その時点でうまくいかない展開が見えていたよね…

記事を読み上げるシーン、音楽の話が多かったなかでジョージ・フロイドさんの事件に触れられていたのは異質な感じがしたので、これは特に意思を持って敢えて入れたのだという感じがした。どうしてこのニュースも選んだのだろう

sad but sweet、すごく印象的で、でも絵音くんはこういう曲は絶対にindigoでは作らない。「何でも曲にしちゃいけない」の「何でも」が広すぎるのだけれど、ゲスでもジェニーハイでもソロでもやること、世の中について曲にすることを、indigoでは一度もやったことがないなと曲にしたことがないなとずっと思っている(と、書いたときは思っていたけど、晩生がありましたね…)。ゲスにはもう全部終わりにしようがあるし、ジェニーハイはジェニーハイウォッシュがあるし、ソロ名義はまさにstay homeだし。恋愛のことはいつもindigoだね。

冒頭の謎の鼻歌と「アイスが食べたいな」にストーリーがついたときにはみんな冒頭のシーンの意味がわかるようになっているのに、加えて、そのあともう一度電話のシーンをしっかりと再現することでしっかりと観るひとの心を震わせてくる素晴らしさよ。

花火は何を意味していたんだろうね? 夢で花火の音が聞こえたシーン、脅迫みたいに音が続いてわたしはそのシーンがいちばん怖かったかもしれない。シーソーの「燃えかす」という歌詞と花火を結びつけたくなるけれど、さすがにそれはこじつけかもしれないね。

絵音くんの声を聴くには素晴らしい機会でした、indigoではさすがに声だけにフォーカスするのは難しいからね。作ったばかりの曲の弾き語りもあったし(期待してた)、ソロ名義でまた出してくれたらいいなと思っています。

絵音くんが浴びるようにお酒を飲むと言っていたので、わたしも(適度に)お酒を飲む。

 

 

 

(以下はきょうの午前の話)

『ずっとお城で暮らしてる』の映画を観る。悪くなかったけれど、わたしはメリキャットの「みんな死んじゃえばいいのに」という言葉が好きで、「そしてあたしが死体の上を歩いているならすてきなのに」という呪うきもちが映画だと全然表せていなくて、小説というかたちでメリキャットのひとりがたりを読むからいいのだね。原作に忠実だったゆえに先に映画を観るより小説を読む方が良さそう。先に映画だと映画のイメージに引っ張られちゃってもったいない気がする。