倉橋由美子

例によって例の如く文学の授業のはなし。

昭和の作品を扱うビブリオバトル倉橋由美子の「パルタイ」を紹介した。昭和の本と言ってもあんまり浮かばなくて、武田百合子は随筆だし『富士日記』は長すぎる、森茉莉はあまりはまらなかったので紹介する熱量もない…というところで倉橋由美子を思い出した。「パルタイ」何度も読んでいるけれど、わかった! となったことはなくて、でもうちの大学の文学賞は「倉橋由美子賞」という名前がついていて結構注目すべき作家なんでないの、ええいままよという気持ちで突っ込んだ。

5分のうちの半分くらいは倉橋由美子の話をした。みなさんは本を読むとき作者の出身大学を見たりしますか? わたしはいつも折り返しのところを見て「この人は早稲田か」「この人も早稲田か…」となることが多くて、そう、そうです、倉橋由美子はうちの大学出身なのです! しかも、デビュー作「パルタイ」は大学の学長賞を取り学長が書評を書くなどして広まって…という話をしたらウンウンと興味深そうな顔をしてくれた人がいて、最後に「パルタイ」読みたいと票を入れてくれたのもその人たちだったので、こんな経歴の話ばかりして内容の話なんてこれっぽっちもまともにできなかったのに…なむなむ、文学を専攻している人たちだから作品そのもののあらすじ以外こところでも興味を持ってくれたのかな…教授のゼミ生に興味を持ってもらえてよかったナ…という気持ち。とにかく乗り越えた。負けず嫌いなのでビブリオバトルはちょっと憂鬱だったけど終わった瞬間ほっとしてぬいぐるみ抱いた。

 

倉橋由美子は仏文科在学中に「パルタイ」を書いていて、「パルタイ」は「カフカカミュサルトルの三位一体」らしくもう頭が追いつかないのでにっこりするしかない。これになるほどねって言える同年代がいるのなら追いかけて追いかけて追いつきたい。むり。みんな倉橋由美子読んで